人生というもの。
2004年1月20日朝起きてバタバタと身支度する私と、弟。
なぜか今日に限って家を出る時間がかぶった私たちなのだった。
弟は、鏡の前から離れない…。
中学生の頃は自分の格好に無頓着だったのに、
高校に入ってから急にオシャレに目覚めたのだ。
それからというもの、毎日最低でも40分は
鏡の前をうろうろしている。
しかも家中の鏡(4つ)の前を…。
だから、忙しい人にとっては邪魔なのだ!
当然今日も弟は邪魔だった。
行く先々に現れ、鏡を奪い取るのだ。
今日面接に行くところは、特別養護老人ホームだった。
介護職ではなく、事務職なんだけどね。
教職の授業で介護の実習が一週間あったし、
祖父が介護を必要としている体であることから
私は「介護」というものを身近に感じている。
事務の仕事内容は、
入所する人の住所をホームに移すことと、
通帳や印鑑を管理することらしい。
そこで老人ホームに入所するということの意味を改めて知った。
ここに入所するお年寄りは、
人生の残りをここで過ごす人が多いのだ。
そして自分の人生をここの職員の人に預けているのだ。
そう思うと切ない思いがこみ上げて来た。
そして、ここでの事務の仕事の責任の重さを知った。
面接の後、施設見学をさせてもらったけど
どこの施設でもそうであるように
エレベーターは職員の暗証番号でしか動かないようになっている。
入所しているお年寄りのことを考えてのことだ。
でも、自分の意思では外にでることはできない。
それはカゴの中の鳥のような生活…。
見学をしていて途中で何人かのおじいちゃんと話したけど、
人恋しいという印象を受けた。
家族から離れて暮らしている人、
家族がもういない人、
人のぬくもりを人一倍欲しているのだ。
でも、介護職員の人は忙しいから
いつも一緒にいてあげられるわけではない。
このホームでの面接・見学は
終始切ない思いを抱くことばかりだった。
でも、こういうところから目をそらしてはいけないのだと思う。
私の祖父は「要介護5」というレベルで、
一番介護が必要とされているレベルである。
祖父は体格がいいので、小柄な祖母はとても大変な思いをして介護している。
足を踏まれて血豆をつくることもしばしば。
一緒に倒れてしまって、祖父を起すことができなくなることもある。
そういう時は私の家に電話があって、
弟がいれば弟、いなければ私が助っ人に行く。
それは近所だからできること。
祖母は当然、ストレスだってたまる。
私にできるのは、祖母の家に行って
祖母の話を聞くことだけかもしれない。
色々話をすることでストレスの解消になってくれればと思う。
老人ホームでのことを母に話した時、母は次のようなことを言った。
「どんなに大変でもホームには入れたくないって言ってた。
だって『おじいちゃんのたった一度の人生だから。』って。」
その通りだ。
たった一度の人生なのだ。
家族と言うのは、かけがえのないものだ。
どんな事情があってホームに入所したのかは
わからないけど、
時間がある限り会いに行って欲しいと思う。
おじいちゃんのたった一度の人生だから。
私は祖母のこの言葉を忘れないだろう。
なぜか今日に限って家を出る時間がかぶった私たちなのだった。
弟は、鏡の前から離れない…。
中学生の頃は自分の格好に無頓着だったのに、
高校に入ってから急にオシャレに目覚めたのだ。
それからというもの、毎日最低でも40分は
鏡の前をうろうろしている。
しかも家中の鏡(4つ)の前を…。
だから、忙しい人にとっては邪魔なのだ!
当然今日も弟は邪魔だった。
行く先々に現れ、鏡を奪い取るのだ。
今日面接に行くところは、特別養護老人ホームだった。
介護職ではなく、事務職なんだけどね。
教職の授業で介護の実習が一週間あったし、
祖父が介護を必要としている体であることから
私は「介護」というものを身近に感じている。
事務の仕事内容は、
入所する人の住所をホームに移すことと、
通帳や印鑑を管理することらしい。
そこで老人ホームに入所するということの意味を改めて知った。
ここに入所するお年寄りは、
人生の残りをここで過ごす人が多いのだ。
そして自分の人生をここの職員の人に預けているのだ。
そう思うと切ない思いがこみ上げて来た。
そして、ここでの事務の仕事の責任の重さを知った。
面接の後、施設見学をさせてもらったけど
どこの施設でもそうであるように
エレベーターは職員の暗証番号でしか動かないようになっている。
入所しているお年寄りのことを考えてのことだ。
でも、自分の意思では外にでることはできない。
それはカゴの中の鳥のような生活…。
見学をしていて途中で何人かのおじいちゃんと話したけど、
人恋しいという印象を受けた。
家族から離れて暮らしている人、
家族がもういない人、
人のぬくもりを人一倍欲しているのだ。
でも、介護職員の人は忙しいから
いつも一緒にいてあげられるわけではない。
このホームでの面接・見学は
終始切ない思いを抱くことばかりだった。
でも、こういうところから目をそらしてはいけないのだと思う。
私の祖父は「要介護5」というレベルで、
一番介護が必要とされているレベルである。
祖父は体格がいいので、小柄な祖母はとても大変な思いをして介護している。
足を踏まれて血豆をつくることもしばしば。
一緒に倒れてしまって、祖父を起すことができなくなることもある。
そういう時は私の家に電話があって、
弟がいれば弟、いなければ私が助っ人に行く。
それは近所だからできること。
祖母は当然、ストレスだってたまる。
私にできるのは、祖母の家に行って
祖母の話を聞くことだけかもしれない。
色々話をすることでストレスの解消になってくれればと思う。
老人ホームでのことを母に話した時、母は次のようなことを言った。
「どんなに大変でもホームには入れたくないって言ってた。
だって『おじいちゃんのたった一度の人生だから。』って。」
その通りだ。
たった一度の人生なのだ。
家族と言うのは、かけがえのないものだ。
どんな事情があってホームに入所したのかは
わからないけど、
時間がある限り会いに行って欲しいと思う。
おじいちゃんのたった一度の人生だから。
私は祖母のこの言葉を忘れないだろう。
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